pool

汗でビショいロンティー着たい お前の笑顔は演技が過ぎたけど それでも可愛かったぜ お前の青春は何だい。平日を凌いで金曜日かい 酒気の奥のノスタルジックかい スポーツか?音楽か 俺のもお前のと一緒だと思う。 たぶん、一緒だと思うんだよなぁ。 風が吹…

明日花

数秒の抱擁で交換したお互いの匂いが夜の風に撫でられ気化してったのだ。夏が終わる度、平成が遠ざかるよ。さびしいけど、仕方ないよ。乾いた風の奥に潜むノスタルジーは、 もはや原型を留めていない俺らの蜜月の記憶。平成の残像はいつごろ去りゆくのだろう…

だりー

ナパーム弾の炎で君が燃える夢を見た。 青い街路灯みたいだった。 随分せわしなかったけど。 君んちのベランダで俺のTシャツがびしょびしょになった。こないだの嵐で。 すぐに取り込んでも良かったけど、見てた。 何せ雨が横殴りで、部屋が濡れると思ったか…

よるべ

2022/05/07 確かな幸の形。輪郭が見えたぜ。 両手でも抱えきれんくて、全員で神輿みたいに担いで、みんな嬉しそうで俺も嬉しかった。 沢山新しい顔を憶えたぜ。 馴染みの顔も、沢山憶え直した。 これから一生忘れるわけにはいかん顔たち。 これからもしれっ…

あいかわらず

2022年04月26日、 あいかわらず、 イフクベタカシは生きてるよ。 なんとかではあるが。 飛び交う花粉と、好きでつけてる訳でもないこの潰れっ鼻が、二つの意味で見事にストレスの源泉なわけだが、それ以外は順調。 あいかわらず、 今日の俺もロックスターと…

vapor

聴きたくない歌を聴いた。 違った聴こえを期待したけど無駄だった。 帯びた酒気が勝手に早送りボタンを押してる3分18秒だった。何回も何回も聴くけど何回も何回も変わらない。 霧雨か、そもそも霧なのか分からない水蒸気のような水の粒子の中を歩いて帰った…

イフクベ繁忘記

俺は臆病に短い牙を常日頃から研いで、回ってくるかも定かでない出番に備える。 鉛筆の芯みたくキリッキリに尖らせたこの若気は、既に至っているにも関わらず、未だ傷だらけ特攻を演じてる。 恥ずかしぃ…みたいのがなくなった頃から、なんか気持ちよくなって…

夏 浸 のイフクベ。

吹き抜けから吹く風の優しさに洗われるような思いだ。素晴らしい映画を見終わったというのにまだ日が暮れていない。こんなに素晴らしい事が、他にあるのでしょうか。 イフクベタカシが思うに、この鬱陶しい夏の良いところは、「・昼の尺・夕の限りない紫紅色…

冬について

真っ直ぐに投げたはずの言葉がことごとく白く濁ってしまうのだ。 それはこの季節のせいです。 そう結論をつけます。 最近は水っぱなが収まらす、指の悴みがぬくまらない。それらを堪えながら、蒸発するように寒空にのぼってゆくオーブを追いかけている。 そ…

台風

それはそれは目まぐるしい速度さ。 今夜くらいアパートの外壁を打ち付ける痛々しい風の音に隠れ、鼻歌の一つや二つ許してくれよ。今夜くらいあの安如泰山なコンクリートの街をハロウィンのクラブみたいに揺らしてくれよ。今夜くらい肘つっぱりっぱなしのあい…

なげえけど、できたらぜんぶよんで

無数に近い文字の海を潜りながら、そこから一際暖かいものだけを手繰り寄せて持ち帰る。その行程は割と俺を満たしてくれるし、インプットした文学的趣向は、恥ずかしながらリリックに顕著に現れる。きっと俺は、好きなものから直で影響を受けるタイプです。 …

ハレルヤ

水垢浮かぶ鏡があからさまに〝寝起き〟といったようなふてっこい表情とそのド真ん中に座る潰れっ鼻を映し、「これは俺だ」と確認する。朝が来たってまぶたの裏は居心地が良くて、その余白を埋める作業を永遠に続行していたい。夢の中での俺はアルビノの子鹿で…